大会長挨拶

第9回日本理学療法管理学会
大会長 豊田 輝(帝京科学大学)

このたび、第9回日本理学療法管理学会学術大会を「2026年11月15日(日)」に甲南女子大学(神戸市東灘区)にて開催いたします。本大会の開催にあたり、多大なるご尽力を賜っております関係者の皆さまに、心より御礼申し上げます。

さて、本大会のテーマは「対話がつなぐ組織力-自己を知り、仲間と輝く-」としました。本テーマには、理学療法士が“自分らしさ”を理解し、その強みを仲間との対話を通じて組織の力へとつなげていく重要性を共有したいという思いを込めています。対話は、価値観の違いをつなぎ、知識や経験を掛け合わせ、組織の可能性を大きく広げる原動力となるものです。本大会を通じて、この「対話の力」をあらためて見つめ直し、皆さまとともにその価値を再発見できればと考えております。

現在、少子高齢化の加速による人口減少、AIをはじめとした技術革新による業務の変化、さらには気候変動にともなう災害リスクの深刻化など、社会はかつてないスピードで変化しています。こうした環境の中で、理学療法士に求められる役割は医療・介護・福祉のみならず、学校保健や健康産業などへと広がりつつあります。その現場では、高度な判断力、多職種との協働、そして変化に柔軟に対応する力がこれまで以上に求められています。

こうした要請に応えるための鍵となるのが「対話」です。対話とは、単なる情報交換ではなく、互いの価値観や背景を尊重しながら新たな気づきや行動変容を生み出す営みです。そして、その出発点には、必ず「自己を知ること」があります。自分の強みや弱み、専門職として大切にしている価値観を理解することは、自身がどのように組織や社会へ貢献できるかを明確にし、豊かな関係性を築く基盤となります。自己理解の深化は、個人の成長にとどまらず、組織の活性化にもつながる大切なプロセスです。

本大会では、管理・教育・臨床の第一線でご活躍されている先生方をお招きし、組織づくり、人材育成、コミュニケーション、マネジメントに関する実践的な知見をご紹介いただきます。また、参加者同士が語り合い、学び合うことで、新たな視点や明日からの実践につながるヒントが生まれるような場となることを目指しております。

私たち理学療法士は、患者・利用者などステイクホルダーの人生を支えるとともに、組織として社会に貢献する使命を担っています。その使命を果たすためには、専門性の研鑽だけでなく、仲間と協働し、組織として力を発揮するための対話の文化が欠かせません。本大会が、その文化を育み、新たな挑戦へ踏み出す契機となり、皆さまの日々の現場に新たな風をもたらすことを願っております。

最後になりましたが、本大会を存分にお楽しみいただき、その学びを今後の実践に役立てていただければ幸いです。皆さまのご参加を、準備委員会一同、心よりお待ちしております。